コンクリート製のダムで堤体の形が緩やかな曲線を描くアーチ状になっています。アーチ型の持つ特性によって水圧を両岸の岩盤に伝え、薄い堤体でも強度を保つことができます。堤頂から直下までほぼ真っ直ぐ（微妙にアーチ）に降りており、上から覗き込んだ時のぞわぞわ感がたまりません（＾＾；
　重力式コンクリートダムに比べて堤体を薄くすることができ、費用を抑えることができますが、ダムの両岸に頑丈な岩盤が必要になります。

　
　鉄筋コンクリート板を扶壁（バットレス）で支えるダムで、複雑な構造から全国に６例しかありません。

　
　主に土を使って作られたダムで、比較的小規模な灌漑ダムや溜池などに多く見られます。コア型や均一型などがあるようです。わりとそこらじゅうにあります。
　私的呼称、田んぼダム（＾＾；

　
　つくりはロックフィルダムですが、コアを持たず上流側堤体斜面にアスファルトを吹き付けて遮水しているダムです。あまり多くは存在しません。

　
　コンクリート製のダムでダムの断面は鋭角な三角形の形をしています。一般的に「ダム」と言ったらこのカタチではないでしょうか。原理はいたってシンプルで、ダム湖の水圧をコンクリートの重量で力任せに支えています。
　基礎岩盤がしっかりしていれば作れるので、コンクリートダムとしては一般的に作られますが、大量のコンクリートと時間が必要になります。

　
　重力式コンクリートダムとアーチダムの特性を合わせたダムです。重力式ほど厚くなく、アーチほど薄くなく。堤体が緩やかなカーブを描いています。
　それほど多くは存在しません。福井県に多い印象（＾＾；

　
　重力式コンクリートダムとフィルダムがくっついて一つのダムを構成しているダムです。コンバイン（結合）ダムとも呼ばれます。フィルダムの弱点、堤体上を越流すると決壊の恐れがある為、重力式コンクリート部が一段低くなっているものが多いようです。菖蒲川ダムは鳥が翼を広げているみたいでなかなかにｶｯｺﾖｽ。

　
　コンクリート製のダムで外観は重力式コンクリートダムと変わりはありませんが、中身が空洞になっています。難しい構造なので全国で十数基しか存在しません。
　コンクリートの量を減らすことができますが、中身がカラッポなので強度が十分ではなく、巨大なダムは作れない欠点もあります。

　
　アーチダムを連結させた構造のダムです。２基しか存在しません。
　２連アーチの大倉ダム、５連アーチの豊稔池ダムがこれにあたります。

　
　岩石を多く使ったダムでコンクリートダムに比べ堤体が緩やかな斜面になっています。中央部が遮水性のある粘土質で構成されているもの（コア）が多く、一般的に「中央遮水式コア型ロックフィルダム」と言われています。底面が広いため、軟弱な地盤でも作ることができます。
　個人的に好きなダム（＾-＾）

　
　つくりはロックフィルダムですが、コアを持たず上流側堤体斜面が鉄筋コンクリートで作られているダムです。あまり多くは存在しません。
　ダム便覧の分類では分けられていませんが、一応、種類として載せてみます。